2021年7月24日 / 最終更新日時 : 2021年7月25日 touzainozomu 詩歌漫遊 たか山の峯ふみならす虎の子ののぼらむ道の末ぞはるけき 藤原定家 訳)高山の 峯をふみならして 虎の子が のぼってゆくだろう、この道を。 その道の果てしなさよ ◯『拾遺愚草』所収。「十題百首」より。「十題百首」は、天部・地部・居処・草・木・鳥 […]
2021年7月22日 / 最終更新日時 : 2021年7月25日 touzainozomu 詩歌漫遊 たちのぼり南のはてに雲はあれど照る日くまなきころの虚(おほぞら) 藤原定家 たちのぼり南のはてに雲はあれど照る日くまなきころの虚おほぞら 訳)もくもく立ちのぼる雲、ああ 南のそらの果てに 雲が覆われている。しかし 地にはあますことなく陽が照りつけている その夏の盛りの大空よ […]
2021年4月25日 / 最終更新日時 : 2021年4月26日 touzainozomu 詩歌漫遊 しのばじよ我ふりすててゆく春のなごりやすらふ雨の夕暮 藤原定家 訳:偲ぶまい わたしを見捨てて 去ってゆく春が なごり惜しそうになおもとどまり しとしとふらす雨の夕暮を ○『拾遺愚草』秋日侍太上皇仙洞同詠百首応製和歌より。定家三十九歳。春のおわりを擬人化 […]
2021年4月25日 / 最終更新日時 : 2021年6月9日 touzainozomu 詩歌漫遊 里びたる犬のこゑにぞきこえつる竹よりおくの人の家居は 藤原定家 訳)田舎びた 犬のこえに はっとした この竹林のおくに だれか住んでいるのか ○『拾遺愚草』閑居百首。また『玉葉和歌集』雑歌。ただし『玉葉』では第三句は「知られける」。 定家二 […]