2021年7月29日 / 最終更新日時 : 2021年8月4日 touzainozomu 詩歌漫遊 夏河を越すうれしさよ手に草履 蕪村 ◯前書き「丹波の加悦といふ所にて」。こういう俳句には解説は要らない。解説が要らないというのは、わかりやすいと同時に親しみやすく、特殊な経験や高度な知識を必要とせずに、その意味がただちに感得されるということだ。それは、やや […]
2021年5月19日 / 最終更新日時 : 2021年5月29日 touzainozomu 詩歌漫遊 畠うつや鳥さへ啼ぬ山かげに 蕪村 畠はたうつや鳥さへ啼なかぬ山かげに 蕪村 訳)人里をはなれた隠遁者が鍬を手に畑をたがやしている。人のすがたは見あたらない。しずかだ。まして鳥の声もきこえない。春の日ざしもはいりこめない山奥、きこえるのは […]
2021年4月26日 / 最終更新日時 : 2021年4月27日 touzainozomu 詩歌漫遊 骨拾ふ人にしたしき菫かな 蕪村 骨こつ拾ふ人にしたしき菫すみれかな 蕪村 〇「骨」と「すみれ」という取り合わせの妙。火葬場で荼毘だびに付した骨をひとり一人故人をしのびつつひろう。 春のうららかな野原、あるいは山辺でおこなわれたのだろうか […]