2021年12月31日 / 最終更新日時 : 2021年12月31日 touzainozomu 詩歌漫遊 盗人に逢ふたよも有年の暮 芭蕉 盗人に逢ふたよも有年の暮 芭蕉 ◯貞享五年(元禄元年)作。庶民の年末はあわただしい。西鶴の『世間胸算用』にそのさまが活写されている。借金をかかえる者はあの手この手の策略を用い大晦日を乗り越えようとする。もっと悪質な手段 […]
2021年12月29日 / 最終更新日時 : 2021年12月29日 touzainozomu 詩歌漫遊 冬籠りまたよりそはん此はしら 芭蕉 冬籠りまたよりそはん此はしら 芭蕉 ◯貞享五年(元禄元年)の作。前年は、郷里の伊賀で年を越した。 「旧里や臍の緒に泣としのくれ」(貞享四年) 亡き母をおもいこころを痛ましめたその年とはちがって、今年は江戸に帰って歳末 […]
2021年12月28日 / 最終更新日時 : 2021年12月28日 touzainozomu 詩歌漫遊 何に此師走の市にゆくからす 芭蕉 ◯元禄二年の年末、近江膳所での作。この年は「奥の細道」を旅した年で、芭蕉の生涯でもっとも油の乗った時期だったといえよう。旅を終えた芭蕉は近江(現滋賀県)を定住の地とする。 「此句、師のいはく、五文字のいきごみに有」(『赤 […]